VOICE

親を想う

2020年10月21日

久しぶりに帰郷した。
両親を伴い墓参りをし思い出深い今は亡き人たちに手を合わせる。
すっかり年老いた両親の後ろ姿を見つめながら親不孝ばかりしてきた自分が今になって湧いてくる申し訳なさと感謝の気持ち。
あとどれくらい一緒に歩くことができるだろうか。
戦後の困難を必死に生き抜き子供を育て上げその子供に憎まれ口を叩かれ
疎まれながらも何よりも子供たちの幸せを願ってきた人たち。
腰が曲がりおぼつかない足取りで歩く二人の姿に愛しさと寂しさを感じる。
この二人が自分の根源であり俺の音楽の源なんだなぁって思い
せめて残った余生を安心し笑顔で過ごして欲しいと願うばかり。

ひと息つきながら思う事

2020年10月4日

今年もあと二月で終わりだ。
つい二日前に最後の配信ライブを終えホッとひと息つきながら
同日に発売された新作「AO」の発送業務に追われる。
全国各地からの注文に送り状を書きながらその土地の風景や人を
想像する。
北は北海道、南は沖縄まで遠く離れた場所で自分の音楽を聴いて
くれている人たちを思うとほんと嬉しくなる。
添えられた言葉にもその心の美しさに触れたようで勇気が湧く。

今年1年まだ終わってないが振り返ってみると学びと挑戦の年だった
ように思う。
人間、窮地に立たされると動揺することを超えて冷静になるものだ。
社会への不信感、殺伐としていく人間関係、軋轢、過剰な情報、
差別、上げたらきりがないほど人間社会の灰汁が浮き彫りになった
ように感じる。
合理性を求めすぎて複雑化する日常のシステムに生き辛さを感じて
改めて人間とは?と考えた人たちも多いだろう。
そんなことを感じながら「AO」を作った。
言葉ではなく感覚として心に響く音を目指して。
まだこの先しばらくは不安定な世界情勢が続くだろう。
みんなに伝えたいことが一つある。
周りの情報に惑わされず自分の感覚を信じて常に選択することを
心がけてほしい。
きっとそれが一番大切な時代だから。
もし迷ったらいつでもここに来ればいい。
じゃぁまたね!