GRAFFITI

2015.02.23

ごきげんよう

去年暮れにアトリエを広島尾道から東京に移転して約2ヶ月が過ぎた。荷物も片付き居心地も良くなりやっと気持ちにも余裕が出て来た。すると目に付くものが変わってくる。慌ただしさに見過ごしがちな美を心で捉える。昨日、花を生けようと花瓶を買い今朝、名前は知らないが気に入った花を買い窓辺に生けてみた。いいもんだね、それだけで部屋の中が華やいでいる。それと昨日、日本の職人展みたいのがやってて京都から来たおばちゃんが布を売っていた。自分で藍を育て染め、縫製までやってるらしい。1枚気に入ったのを買ってみる。これで何か作ってみよう。

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8年前に一度やめていた服作りを最近また始めた。それは音楽と同じように自分にとって愛すべき事だと気付いたからだ。8年前を振り返ると反省点は山ほどあるがその中でも一番改めなきゃいけないのは自分にできない事を望む事。それが自分を苦しめる。今回は自分にできる事だけを形にしようと心に決め再開した。デザインするだけではなく形作る作業(まずはサンプルのみ)まで自分の手でやってみようと意気込んでいる。それでも1から10まで自分一人でという訳にはいかない。まずは自分にどこまでできるのかを見極めてからできないところを信頼できる誰かに補ってもらう。そうすれば限りなくピュアに近い形で服が作れると思う。そうやって自分が手間をかけて作った服や音楽なんかを売ったりできる小さな店を作り、そこで客と世間話したり暇な時はデザインスケッチしたりベース弾いて曲作ったりしながらよりご機嫌に深くシンプルに人生を生きられたらと思う。50を過ぎてももっともっと刺激や興奮を感じたくて追い求めているが昔とはその質が違う。着飾るエゴがなくなったのかもしれないなぁ。いつまでもやせっぽっちのひねくれ者でいたい。先週遊びに来た友人が8年前俺がデザインした革ジャンを着ていた。その友人が「いいものを一つ持ってれば他はいらない」って言ってた。長い時間着込まれた革の光沢、身体に張り付いたようにフィットしたシルエット、自分の作った物が人に愛されているのを目にする時ほど幸せだと感じることはない。